仮面ライダーリバイス 見ました。

 

 

本当はあんま色々言いたくないんだよマヂで・・・

 

 

 

色々と駄目。

 

 

作品を司る要素全てが絶妙に噛み合っておらず、

4クール作品なのに見終えた後に何も残らないに等しい出来でした。

楽しめる要素は間違いなくたくさんあったのに

どれも最後まで上手く活かせなかった印象です。

 

 

オルテカが途中離脱する中盤まではそれなりに楽しめたんですが、

赤石が本格的に動き出すそれ以降は本当に苦痛で

劇中のキャラ全員が何をしたいのかが全く伝わってこなかったです。

挙句同じような展開が続くのに作中で進展があまりないので

いつになったら話が動くのかと半ばイライラしながら見ていました。

何度ライブがボコられるのを見ればいいのか・・・

 

 

また、中盤で大二が敵対する代わりにさくらがメインに近い立ち位置になるんですが、

彼女も彼女でビッグマウスなのに実力がスッカスカな為

キャラとして非常に軽い存在となってしまいました。

彼女の場合はビッグマウスなだけでなく口調自体が悪く

朝からヒス気味なキャラを見続けるのは少々胸焼け気味でした。

 

彼女の悪魔であるラブコフも存在としては癒しでしたが本編の空気と合っておらず、

僕は周りが言う程の可愛さも癒しも感じませんでした。

 

彼女とラブコフの話はギフとの最終戦でもメインで取り上げられた結果

ラスボスポジションであるギフの脅威がほとんど描かれなかったので

演出的な意味でも上手く扱えていなかったように思います。*1

 

 

五十嵐家の面々は大小抜きにして描写がある分

百歩譲ってまだ心情なんかはわかるんですが、

脇の奴らは本当によくわからなかった。

 

 

ヒロミに関しては本編と同時進行のスピンオフで補完という

作品としてはあまり良くない展開でしたし、

本編で復帰した後も全然彼の存在を活かせていなかったです。*2

弓で攻撃するあたりは笑っていいのか突っ込んでいいのか

よくわからん感情で見ていました。

 

 

狩埼に関しては性格が行ったり来たりで

最後まで彼のキャラクターを掴めなかったです。

特に終盤はラスボス的なポジションになりますが、

キャラクターの心情的にああなるのはわかりますが、

劇中でそうするのならそうするで

本編中にもっとそういう描写を出すべきだったと思います。*3

 

他のキャラに関しても同じような感じで挙げていくとキリがないので省きますが、

どれも描写が少ないorない為によくわからない状態なのに

皆それっぽい台詞を言ったり熱い展開になったりするので

それぞれの行動に全然説得力がなく、

視聴者側が乗り切れない状態が続くのが辛かったです。

1歩どころか3~4歩引いたところで

どこか乗り切れない気持ちを持ったまま見ていました。

この辺りは脚本が原因かなと思いますが、

描写的に足りないところを画で補えてもいなかったので

演出もあまり良くなかったように思います。

 

 

 

本作も近年の仮面ライダーと同じでライダーの数が多かったんですが、

どれも全然上手く扱えていなかった気がします。

最近の仮面ライダーは主人公一強になりがちですが、

本作はあまりにも他のライダーの扱い方が良くないと感じました。

 

ホーリーライブやアギレラ等出てきた瞬間に無双して

その後はボコボコというライダーがあまりにも多かったり、

オーバーデモンズも光自身の描写が全然なかった為に持て余していた印象で

折角の複数ライダーの利点を全然活かせていなかったです。

 

 

要因としては色々ありますが、

僕的には今回の敵役が量産タイプの敵ばかりだったのは大きかったですね。

敵が物量で来てばかりでそれらを某無双ゲームばりに蹴散らす

→また湧いてくる→蹴散らす→また湧いてくる

→キリがなくどちらかが撤退のパターンが多く、

敵味方問わず各陣営の強さがよくわからなかったです。

ギフや赤石に対してもいつものモブ敵がボス級に変わっただけで

やっている事はいつもと同じなのでカタルシスも糞もなかった。

メインもサブもライダーの個性がほとんどなくて

数がいるメリットを全然活かせてなかったです。

4クールあったのにここまで劇中アクションが印象に残らない特撮作品は

初めてカモしれません。

 

 

この辺りは通販限定で変身アイテム出してれば儲かるという

色んな意味で販促番組となってしまった弊害だと思います。

一度でも商品を出してしまえばオタク達は買うので

劇中の活躍に関係なく限定品を量産すれば良いという

制作側の短絡的発想が目に見えてしまいあまり良い印象ではなかったです。

昨今の仮面ライダーの関連商品は小物を活かしたギミック重視になっていて

収集癖をくすぐるようになっていますが、

ここ数年の出来は手放しに誉められたものではなく

劇中でのアクションもあまり良くないので購買意欲を全くくすぐられません。

こうまで露骨に商売するならするでもっと劇中で販促して

カッコいい、欲しいと思えるような作品作りをして欲しいもんです。

 

 

 

あまりにボロクソ書いてますが、

良い点としては役者の演技が良かった点でしょうか。

各キャラクターが演じる役者とマッチしていたと思います。

 

 

僕は兄妹3人ライダーがわちゃわちゃしている様がもっと見れると思っていたんですが

蓋を開ければむしろそのシーンの方が異質だった気がします()

 

 

また、場面場面で見ればそこそこ燃える展開もあります。

ただ、場面で切り取って見れば面白いというだけで

熱さはあっても巧さはないので通して見るとあまり良くないですが。

この辺りは昨年の仮面ライダーセイバーでも書きましたが、

本作はセイバーとは別のベクトルで作品が破綻していました。

この辺りは勿体なかったですが今となっては後の祭りですね。

 

 

 

 

まとめます。

 

上の言葉を借りるなら、

面白くなる前に終わった作品でした。

 

 

制作側が伝えたかった事がほとんど伝わってこず、

毎週何を見ているのかすらわからないという謎の状態を1年間続くという

前代未聞の状況に陥りながら見ていました。

 

 

色々言っていますが、

悪魔という存在がよくわからなかったままというのはかなり致命的だと思います。

ここを上手く描けるだけで最終話の説得力が変わってくるんですが、

本作は非常にフワフワしたまま最後までいってしまったので

結果安っぽい展開ばかりが続いたという印象になってしまった。

 

また、バイスも家族の一員というのも

全編通して彼を家族扱い出来るレベルのものに仕上げて欲しかったです。

特に序盤はバイスが五十嵐家に上手くハマっていなくて

蚊帳の外に扱われる事が多かったのが非常に気になりました。

序盤は大二とカゲロウ、さくらのライダー変身、

フェニックスの内部事情、デッドマンズ内の暗躍等取り上げる題材が多くて

これらが展開される間バイスはほったらかしになる事が多かった。

僕は16話なんかで五十嵐母に邪険に扱われるバイスを見て

非常に嫌な気持ちになったんですが、

ラストであの展開にするのならもっとバイスという存在を大切にして欲しかったです。

最終話でバイスも五十嵐家の一員という文言を持ってこられても

正直安っぽく感じてしまいます。

 

 

バイスって他作品にはない唯一無二の存在で

キャラクターとして非常に強い個性があったのに

作品として見ると全然活かされていなかったのが非常に勿体なかったです。

家族認知、温泉要素等々、

バイスならではの要素をもっと使って欲しかったですね。

 

 

なんか、レビューの為の画像の言葉が全て皮肉に聞こえてきて悲しいんですが、

最低限見て良かったというか何かを残して欲しいと思えるレベルにして欲しいです。

特に本作は4クールと1年間見続ける作品なので

ある程度の満足感と言うか達成感は得たいんですが、

最近の仮面ライダーは見ていて苦痛に感じる事があまりにも多いので

もう少し作品作りを考えて欲しいなと思います。

 

例えばリバイとバイスのゲノムアクションも個性があって面白いと思ったのに

CG再現の為案の定全然出てこない。

実際にバイクを走らせられないからホバーバイクにしたのに

ホバーバイクがCGの為に全然乗らず、現場には自転車で来る。

本編や映画の補完として有料配信のスピンオフ展開等、

シリーズを何作も続けていて過去に似たような不満点や展開を感じているのに

こうも同じ事ばかり繰り返されて流石に飽きてきました。

 

 

本作は放送している間に色々脇の事でも言われたりしていますが、

作品作りするうえでもう一度考えて欲しいところです。

 

 

 

 

 

 

個人的オススメシーンは特にないんですが、

最終話で何の脈絡もなくカズが出たのが一番印象に残りました。

単純に彼の黄金時代を知っている世代ではあるんですが、

それを差し引いてもその衝撃を超えるシーンが

全50話中になかったのはなんとも寂しい限りです。

*1:環の変身等も同じ不満なのでこれは彼女達に限った話ではないですが。

*2:唯一の見せ場であった大二を正す為に体を張ったのも、結局カゲロウが復活して~の展開だったので実質的なカマセポジションでした。

*3:まぁ彼に関しては正直たとえその描写があったとしてもラストのあの展開はよくわからなかったですが・・・()