グリーンブック 見ました。

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差別と理想との狭間で。

 

 

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面白いというより

いい話だった。

 

 

黒人ジャズピアニストのドンと

運転手に採用された白人のトニーという

性格から肌の色まで何もかもが水と油の二人が

人種差別が色濃く残るアメリカ南部へ

一緒の車で音楽ツアーに赴く

ヒューマンロードムービー

実話を元に描いた作品で、見終わった後は

「良かったね」と思えた作品でした。

 


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ただ、ドンがトニーに惚れ込む描写が

劇中だとあまり強くないので、

彼がトニーを躾けようとしても

結構上からの物言いなので当然弾かれるし、

雇われているとはいえ

どちらかというとトニーの方が

ドンに寄り添おうとしてる(ように見える)ので、

2人の関係性が良くなっていく流れが

少々歯痒いというか

見てて気持ち良く感じる事は

あまりなかったです。

ケンタッキーを食べるシーンでようやっと

2人の距離が縮まる感じでしたが、

その後くっつくような大きなイベントが

そこまで起きないので、いい意味でリアル、

悪い意味で地味な作品でした。

 

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そもそも、あのケンタッキーのシーンも、

ドンの性格やそこに至るまでのスタンスなら

絶対食べないと思ったし、

100歩譲って食べたとしても

骨を窓から捨てるムーブまでは

真似しないと思うんですよね。

あそこは下手したら本作で唯一と言える

肩の力を抜いて笑えるシーンなんですが、

全編通して見た後だと

逆にちょっと引っかかりました。*1

 


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僕はこの頃の風習に詳しくないので

ドンに対する世間の風当たりは

劇中からでしか察する事が出来ませんが、

彼自身の音楽の実力が当然あるとはいえ

音楽をしている最中はほぼ全面的に

周りからは受け入れられているので、

彼が成そうとしている事は

彼が我慢さえすれば

結構簡単に達成出来そうやなと

思えてしまいました。

確かに見えていない所で差別されたり

迫害や暴力を受けたりしていますが、

どのシーンも直接的な解決はしておらず

どちらかが退く事でしか解決していないので、

根本的に彼がどうやって

世間との距離感を縮めていくのかの明確な答えを

本作で出せていないのは、

見ていて歯痒いというか

消化不良感を感じてしまいました。

 

特に最後のレストランのシーンは

わかりやすいほど差別されていましたが、

あのレストランでは普通に黒人も働いていたので

彼に対してだけの差別対応があまりにも露骨で

少々取ってつけたようなイベントに見えてしまいました。*2

あの場にいた白人全てがあっと言うような事を

ドンやトニーが言う訳でもなく、

2人の間で納得して帰ってしまったので

もうちょいスカッとするような事があっても

良かったように思います。*3

本作は史実に基づいて制作されたようなので

元ネタを再現しようとしたのカモしれませんが、

映画と言う1本の作品という事を考えれば

心に残るようなイベント的な事はあっても

良かったんじゃないかと思います。

 

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この部分は一応ラストシーンで

解決してる「ようには」見えるので

最終的に「良かったね」で終わるのは

いい事だと思いますけど、

全体的に地味なまま終わったのは

ちょっと残念だったかな。

ドンが運転するシーンなんかも

そこまでの流れをもうちょい描いてくれれば

結構感動すると思ったけどね。

 


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逆にトニーの方は

最終的に黒人に対する偏見がなくなったり、

気に入らない奴に対して

簡単に手を出さないようになったりと、

目に見えて成長して見えました。

また、彼を物語冒頭から見てると

我儘で暴力にモノを言わせる

悪漢のように見えますが、

よくよく見ていくと

周りからは頼りにされているし、

愛妻家でマイホームパパな面もあり、

ドンに対してフォローを入れたりと

結構人間味あるキャラなんだなと思えました。

雇われ側なのに結構我を通しがちなキャラですが

彼の場合は言葉にパワーがあるので

最終的に暴力に走らなくても

説得力のあるキャラクターとなりましたね。

 

 

 

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まとめます。

 

 

「わかりやすく」

感動するような作品ではない。

 

 

僕は映画を観る際は、ネームバリューや

〇〇の賞を受賞したとか気にせずに

適当にチョイスした作品を見てるんですが、

見た後の満足度だけで見ると

本作はそれなりでした。

一番最初に書いた通り面白いというよりは

見終わって「良かったね」と思える作品でした。

そういう意味では見て良かったと言えます。

 

ただ、全編通してちょっと地味だったかな。

演奏シーンもあってドンの音楽の才能なんかは

しっかり垣間見えるんですけど、

扱っているのがジャズ音楽で

そもそもが地味に見えてしまい、

画面受けもあまりしないので、人によっては

わかりやすく感動し辛いと思います。

僕は感受性に乏しいなりに

全編通して結構楽しんで見れましたが、

万人にオススメ☆とはあまり言えないかな。

130分とそこそこ長いのも相まって

間延び気味にも感じた作品でした。

 

とはいえ、内容的には決して悪くなく

見ていてホッコリするシーンもあるので

未視聴の方で興味が出た方は

是非ご覧いただければと思います。

 


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個人的オススメシーンは

やっぱりオレンジバードでのシーンかな。

思えば終始どこか息の詰まるような

雰囲気ばかりの映画だったけど、

このシーンでようやく落ち着いて

息を吸えた気がします。

ドンの表情を見て

素直に良かったねと思えたシーンでした。

 

ただ、あのシーンも舞台が黒人に優しい酒場で、

そこでしかドンが音楽を通して

素の笑顔を見せられないというのも

色々と考える場面ではありました。

*1:ドンがトニーを理解する為に行動してるシーンなので、必要なシーンだとは理解しています。

*2:働く事と食事が出来ない事の違いがあるのなら尚更その点も劇中でピックアップすべきだった。

*3:スカッとするシーンではありますがクライマックスの出来事にするにはパンチ不足。