帰ってきたウルトラマンを知っていますか?
ウルトラセブンから3年後、新たなウルトラシリーズの走りとなった作品です。
これまでのウルトラシリーズとは違った人間ウルトラマン要素を持った本作から
個人的にオススメの回を5話紹介します。
・第5位
MAT宇宙ステーションが怪獣ベムスターに襲われた。
宇宙ステ―ションには加藤隊長の旧友がいたが、
他の隊員共々犠牲となってしまう。
やがてベムスターは地球に到着。
MATとウルトラマンは初の宇宙怪獣に挑むが・・・
第5位:ウルトラセブン参上!
初の宇宙怪獣との決戦をドラマチックに描いています。
中でも加藤隊長が主役ともいえる立ち位置で非常にカッコいい。
加藤隊長は穏やかで主張の少なめな大人しいキャラですが、
本作で内なる魅力が見えて非常に見応えある存在でした。
伊吹隊長も好きではありますが、加藤隊長に最後まで続投して欲しかった・・・
また、これまで独自の作風で物語が進行してきた帰ってきたウルトラマンですが、
本話を機に帰ってきたウルトラマンという作風とキャラクターが
更に確立されたと個人的には思っています。
そういう意味では作品のターニングポイントになった回と思います。
・第4位
伊吹隊長の娘が聾唖の少年と仲良くなりMAT基地の見学にやって来た。
しかしその少年は郷にテレパシーを送る。
「私はゼラン星人。プルーマという怪獣を連れてきた。
郷、貴様はウルトラマンになりプルーマに勝つだろう。
だがその時、貴様は死ぬのだ。
もう一度言う。
プルーマに勝った時、貴様は死ぬのだ」と・・・
第4位:悪魔と天使の間に...
おそらく今の世の中では放送出来ないエピソード。
侵略者が障害者という立場を利用して主人公を追い詰めていく流れは
とても子供番組とはいえないハードさです。
とはいえ、その設定を活かした非常に見応えのある展開は当時ならでは。
終始重苦しい空気ではありますが、最後まで見終わった時
あなたはそのサブタイトルの真の意味を知る事でしょう。
・第3位
映画の撮影中スタッフが全滅する事件が起き、
回り続けていた映像フィルムから黄色いガスのようなものを吸ったようである。
ガスの正体は旧日本軍が開発、廃棄した毒ガス、イエローガスだった。
毒ガスという単語に岸田は軍人だった父親を思い出す―――
第3位:毒ガス怪獣出現
第1期ウルトラシリーズではあまり見られなかった実際の戦争を下地にした話で、
これまで主人公である郷と対立する事の多かった岸田隊員が主役の回となっています。
金城哲夫氏脚本なだけあってドラマパートが重厚で
その雰囲気から帰ってきたウルトラマンらしい独特な空気の重さがあります。
主人公に反発するポジションである岸田というキャラは
この話まであまり良い印象の存在ではありませんでしたが、
この話を機に非常に人間味のある、魅力溢れるキャラクターとなっていきます。
岸田隊員という個性が非常に際立っておりとても印象的だった為この順位。
・第2位
郷は水野という小学生時代の同級生と再会する。
生物学者の水野は植物でも動物でもない新たな生物を誕生させていた。
やがてその生物が害になる事を郷に諭された水野は
MATの生物駆除に協力する事になる。
我が子にも等しい生物、レオゴンを前に水野は・・・
第2位:許されざるいのち
この話は脚本もそうですが演出がとにかく俊逸です。
空気感が帰ってきたウルトラマンらしく近未来的でなく
1971年という当時の現実に寄り添ったものになっていて
物語に没入させる力があります。
怪獣を倒す郷と怪獣を作ってしまった水野という光と影という立ち位置を
この時代からしっかり描いている事、
それを30分番組に納めている事が実に見事です。
・第1位
河原で穴を掘り続ける少年がいた。
その少年の周りで不可思議な事が立て続けに起こり
いつしか少年は宇宙人と忌み嫌われるようになった。
少年は本当に宇宙人なのか?
少年が穴を掘る理由とは?
全てが明らかになった時、物語は悲劇を迎える・・・・・・
第1位:怪獣使いと少年
あまりに有名なのであえて外したかったんですが
帰ってきたウルトラマンを語るうえでどうしてもこの話は外せなかったです。
人間の善悪を描いた屈指の問題作。
未視聴の方はご覧あれ。
以上、個人的帰ってきたウルトラマンエピソードベスト5でした。
帰ってきたウルトラマンは人間ドラマが非常に優れており
現在の目線で見てもかなり見応えがあります。*1
第2期ウルトラシリーズの先鋒として拡張性のある物語が多いので
未視聴の方はオススメです。
*1:実際今回ランクインした話はほとんどが人間ドラマに特化しています。