ホラー映画の金字塔。
思ってたよりホラーじゃなかった。
少女が悪魔に憑りつかれるという恐怖よりも
周りの悲壮感や壮大さ、あとはリーガン役の
リンダ・ブレア嬢の神演技が目立って
身構えてたよりも全然恐怖感はなかったです。
苦悩を抱えたカラス神父ですが、
悪魔と対峙する時に急に男の顔になったり、
ラストシーンの行動等
序盤の印象からうって変わって
凄く印象的なキャラクターでした。
正直ラストまではどこか頼りない感じで
終盤に合流したメリン神父の頼りがいもあって
こいつ大丈夫か感がありましたが、
内に秘めた苦悩や情熱の強い
正義感に満ちた良キャラでした。
それだけにあの結末は残念でしたが・・・
全体的に気になったのは
間延びしたシーンが多かった点かな。
序盤の遺跡発掘のシーンから始まり、
カラス神父の現状や
リーガンの症状の緊張と緩和が
上手く機能していたようには思わなかったです。
とはいえ、この点は時代背景を考えると
そこまで気になる点ではなく、
古い作品あるあると思えば
そこまで気にならないと思います。
とはいえ本作は2時間近くあるんで
その時間画面に釘付けになるかと言えば
人によるんじゃないかな。
ホラー好きな僕でも
正直何度か集中力切れる事がありました
また、ホラー映画のカテゴリーの割には
怖いシーンはほとんどなかったです。
この辺りは
ポルターガイスト的な現象が大半で、
登場人物が少ないというのもあって
直接的な殺害シーンも映像になかったので
画的な衝撃シーンは思ったよりもなかったです。
想像力は掻き立てられましたが、
せめてバークの死亡シーンくらいは
描写して欲しかったですね。
そういうシーンよりも
リーガンの治療シーンの方が
痛々しかったですw
まとめます。
長年語られるだけはあるけど
=面白いになるかは別。
正直一本の映画として見ると、
ホラー映画独特の恐怖よりも
作品の持つ雰囲気による没入感や
作られた時期をふまえた
作品クオリティが凄いと思う事が多かったです。
僕はそれなりの歳くってるんで
普通に面白さとして受け止められましたが、
今日の令和目線で見ると
万人に勧められるかは正直微妙なところかな。
ただ、作品内に満ち満ちている
どうしようもない独特の雰囲気なんかは
中々出せるものではなく、
これが1973年に作られたと思うとただただ凄いです。
ホラー感は然程なく鬱屈とした作品ですが
半世紀以上語られるだけの魅力のある作品なので
興味の出た方にはお勧めです。
個人的オススメシーンは
クライマックスの悪魔祓いシーン。
メリン神父とカラス神父の熱演が凄かったです。