当時CMでもめちゃくちゃ感動路線で推してましたがはたして。
ド安定。
映画作品としてそつなく出来上がっています。
小さな視聴者には別れの尊さを、大きな視聴者には受け入れる勇気を、
それぞれ伝えてくれる事でしょう。
ユーマとの交流が主人公であるひかるでなく
ララがメインで受け持つというのはちょっと意外でした。
本作の時点でひかるは既に別れの意味を知っていたので
宇宙人であるララの方が物語を動かしやすかったのカモしれませんが。
(キャラ人気というのもあるでしょうけど)
ユーマと一緒に様々な場所や国に行く様は
キャラがコミカルに動いていて見ていて楽しかったんですが、
後のユーマの体内形成に繋がっているというのは上手いと思いました。
また、本作ではプリキュアは5人いますが、
変に全員を物語に絡めようとせずに最初から2人にフォーカスを当てていたので
その辺りの魅せ方のバランス感は良かったです。
(逆にひかるとララ以外のキャラを目当てに見ると
物足りなさを感じるカモしれません)
気になった点が2つあって、
一つが5人のハンターとのバトル。
敵キャラの適当なキャラデザに反して非常に強敵で食い入るように見たんですが、
星座のドレスをまとってから非常にあっさりと決着がついてしまい拍子抜け。
そのシーンでは挿入歌もかかるので本来なら燃えるシーンなんですが、
演出とキャラデザと演技と挿入歌全てがアンバランスにまとまっていた印象です。
また、本作は他にも敵キャラが基本的にその他大勢のモブ扱いなので
全体的にあまり動きのある映画じゃないと感じたのは
ちょっと勿体なかったかなと思います。
前述の通り5人のハンター戦は凄くカッコよかったんですが
あいにく全てやられシーンなので・・・
ただ、星座ドレスは奇抜なデザインもありますが、
描ける範囲はしっかり描写してくれていたのは好印象でした。
(キュアソレイユのさそり座ドレスでの攻撃には笑ってしまった)
もう一つが、ユーマを説得する為の歌うシーン。
歌うだけなら物語の繋がりもあるので全然いいんですけど
何故か踊り付きだったので完っっっ全においてけぼりをくらいました()
ミュージッククリップ風にしたかったのかとも思いましたが、
ダンスを入れるなら流石に本編内でそういう描写を入れるべきでしたね。
そもそもユーマが歌に反応する存在なので歌だけでも充分説得力あるのに
そこにいきなりダンスが付加されると過剰演出に感じてしまいます。
プリキュア=EDでいつも踊ってるという認識はあるとは思いますが、
今回のように本編内でがっつり絡めてくるのであれば
多少魅せ方を考えて欲しかったかなーと思いました。
まとめます。
自信を持ってオススメ出来る作品ですがあと少しだけパンチが欲しかったです。
非常に安定してまとまっている本作なんですが、
もうあと一歩何かスパイスが欲しかったかなと思いました。
個人的にはやはりひかるにもう少し主人公として説得力のある、
本筋に絡んでくるシーンが欲しかったですね。
ユーマとの別れを受け入れたりララを説得したりと
完全に一歩引いた立ち位置でしたが、
ひかるも未確認生命体とはずっと出会いたいと言ってたので
そこは勿体なかったです。
キャラの成長と言ってしまえばそれまでですが・・・
ララを主人公として見ると別に問題ないんですけどね。
作画も綺麗で何よりキャラが皆可愛いので
本編未視聴の人でも楽しめる作品になっていました。
個人的オススメシーンはラストシーンの「キラヤバ」。
プロなら当たり前と言われてしまえばそれまでですが、ひかる役の声優さん、
キラヤバの4文字でしっかり感情を表現していて驚かされました。