もう少し早く見れば良かったと思うと同時に今見れて良かったとも思いました。
少年達のひと夏の冒険を描いた本作。
道中大きな盛り上がりや大事件がある訳ではないのですが、
ひっそりと静かに進行する物語に没頭していきました。
メインキャラクターの4人が皆個性的で楽しかったです。
こういった小学生組みって絶対いるよね~と、懐かしさを感じながら見てましたw
とはいえ、子供なりにそれぞれ大なり小なりの事情を抱えていて
それぞれが鬱屈した毎日を過ごしている中、
ひと夏の冒険に出かける事で何かを掴みに行こうとします。
この雰囲気というか、上手く言えないのですが、
楽しい筈なのに何も掴めないもどかしさや儚さといったモノが
画面を通して伝わってくるんです。
最終的には大それた出来事も起きず何かが解決した訳でもなく物語は終わるのですが、
エピローグのナレーションやエンディングテーマから、
ぽっかり穴の開いた感情が大きくなるか小さくなるかは
視聴する側に委ねられているような印象で、視聴後は謎の満足感がありました。
短いですがまとめます。
青春時代のどうしようもなさを思い出させてくれる作品だと思いました。
人は過去に思い出を求めるものですが、
思い出には過去の美しさと同時に儚さも一緒に存在していて
人生は美しいだけではない事を再認識させてくれます。
とはいえ、救いがない訳ではなくてしっかり人生を歩いていけば
その先は必ず何かが待っているものだという、
一種の希望も感じさせてもくれる傑作と感じました。
僕は原作のスティーブン・キング氏が好きなんですが、
今になってようやく本作を視聴出来ました。
好きと言う割に名作と名高い本作を今更見たんかいとツッコまれそうですが(汗)
見たいと思ってからかなりの時間が経過してしまいましたが、
今見る事で得たこの感情も今の年齢や環境ならではと思うと
今見れて良かったとも思いました。
僕にとっては人生遅すぎる事はないという事も本作から教えてもらった点ですね。
・・・少し前向きに捉え過ぎカモしれませんw
個人的に印象に残ったシーンはゴーディとクリスとの各シーンなんですが、
中でも野宿のシーンでクリスが自身の事を語ったシーンは凄く引き込まれました。
これまでグループを引っ張って来たクリスが
非常に弱々しく歳相応に感じたシーンでした。