この苦しみに耐えられるか。
主人公の娘を殺した犯人に主人公が数々の拷問を与えていく作品です。
短い尺の中で誰が犯人なのか、どんな報復が繰り広げられるのかという
ドラマ性もある程度含んでいます。
なんていうか、もうOPのホームビデオシーンから辛い。
あどけない少女が無残に殺されてしまうというのが可愛そうすぎます。
作り的には徹底的に主人公に同情出来るように作られているおかげで
主人公が後々非情な行為を行ってもあまりサイコパス感は感じられなかったです。
主人公の拷問の数々ですが、実に多くの拷問を披露してくれます(爆)
ただ、犯人が磔にされているまま全て行われるので
犯人の苦しさ痛さがほぼ一緒だったのは少々勿体なかったです。
どの拷問も非常に痛そうなんですが身動きが全く取れない状態なので
表情のみでの苦痛の表現だったのは残念でしたね。
犯人に関してはネタバレになるので伏せますが、
少ない登場人物の中で誰が怪しいのか確認しながら見てましたがけど、
フォーカスがあたるのはたった一人なので謎解き要素は皆無でしたねw
まとめます。
正直映画の内容自体はただただ拷問していくだけなので
そこまで突出した内容ではないと思います。
ただ、そのテーマ性というか、倫理観に付いては中々に考えさせられました。
犯人が非常にドクズで人間じゃない存在だとしても、
犯人の人権や本作の犯人と主人公との関係性を考えた時に、
はたして本当にその報復は正しいのか、意味を成すのか等、
色々思うところがありましたね。
本作の特徴は実際の法で裁けない部分を被害者自らが実行している点ですが、
現実で行えない事をやってくれているので謎の爽快感を味あわせてくれます。
主人公が傍から見るとおかしい事をやっていても
被害者だという点を鑑みると全てを否定する事は出来ないでしょう。
ただ、その行為が同情出来る事でも報復相手が人間という存在という事を考えると
はたしてどうする事が正しい事なのか、
法とは何のために存在するのか、その効力は本当にあるのか等
色々考えてしまいました。
ラストシーンも非常に短いですが、その短い時間でも色々と訴えかける点があり、
単なるスプラッター映画に終わらない作品だったと思います。
個人的オススメシーン・・・というより拷問シーンは歯をぶち抜くシーン。
現在治療中の僕からするともう歯医者に行きたくなくなるシーンでしたw
また、両親と会っている最中に
犯人にドライバーを刺しに行くシーンは何故かクスッときましたw