その着せ替え人形は恋をする 見ました。

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友人に勧められて視聴しました。

 

 

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普通()

 

 

ブコメにコスプレを絡めた要素は面白いと思いましたが、

それらがマッチしてたとは言い難い感じでした。

最初はコス関連に突っ込んだ内容かと思ったんですが

実際は普通の恋愛漫画の要素が強かったので

「思ってたのと違う」というのが一番の感想でした。

 

 

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個人的に主人公の五条くんが

見ていてあまりいいキャラではなかったのが一番キツかったです。*1

彼自体は大人しくて優しい天然ジゴロな少年なんですが、

彼の拘りと彼の持っている誠実さが衣装制作などでは機能してましたが

恋愛が軸となる物語であまり機能していなかったように思います。

 

 

4話のように他人に頼らずに彼自身で問題を解決出来る強さも持ってはいるんです。

ただ、彼のそういった根っこの部分が相手に見られる事なく

他人(特に喜多川)に受け入れられていたのは少々気になりました。

一応出来あがった衣装を見れば彼の頑張りや魅力もちゃんと見えるんですが、

その点を彼自身の魅力として描くなら喜多川サイドの感情の変化や起伏も

衣装が出来た4話の時点でもっともっと見せて欲しかったです。*2

その方が5話のイベント参加後の寝ぼけ感覚の五条くんの「綺麗です」発言より

余程説得力出たと思うんですけどね。

ぶっちゃけこの辺りは紗寿叶の方が上手く相手への心情が見えていたので、

僕的にはこの流れで物語が進むなら紗寿叶と結ばれて欲しいと思ったのも

後々書く本作の感想の原因かなと思います。

 

 

 

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また、ヒロインの喜多川もギャルの見た目に反して根は真っすぐな性格で

ギャルなのに誰にでも優しくてオタク趣味という

世のオタクが好きそうな要素を兼ね揃えているんですが、

彼女自身が気にする点と異性の相手を気にする点が

あまりマッチしていないように感じました。

5話から五条くんを異性として意識するんですが、

その辺りから彼女の性格とコスプレを題材にした物語の進行が

剥離していったように思えて

彼女の恋する乙女の姿を見てもあまり面白いと思わなかったです。

 

 

あと、彼女は好きな相手に対しての心情的な恥じらいと物理的距離感がバグっていて

エロを目的とした描写と彼女の根が清楚な点がミスマッチだったように思います。

異性を意識した後に撮影の為とはいえ

ラブホで意中の相手に騎乗位体制になるのに途中まで気付かなかったり、

意中の相手の背中におんぶされる事に何も描写がなかったり、

でも、おうちデートではドキドキしたり等々、見ていてよくわからんかったです。

 

 

 

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更に、喜多川が五条を気になりだした中盤からその方向に話がいくのかと思いきや、

劇中アニメや漫画に尺が取られていたり新キャラに尺を奪われたりと、

見ていて彼らの恋道に意識が向きにくかったのもマイナスでした。

新キャラの紗寿叶と心寿はともかく、劇中アニメ&漫画描写は少々くどかったですね。

僕は着せ恋を見たいのであってフラワープリンセス烈が見たい訳ではないのです。

 

 

 

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追加キャラの紗寿叶と心寿ですが、

コスプレというカテゴリーに対して五条くん達の距離を詰めるキャラクターとして

しっかり機能していたと思います。

というより、この2人は完全にコスプレの楽しさや魅力を伝えるキャラとしての存在で

五条くん達の恋道とは全く関係なかったので、

彼女達を登場させるならもっとコスプレ話に突っ込んで欲しかったです。

ただ併せして終わりだったなのはあまりにも勿体なかった。

 

 

 

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とはいえ恋愛モノとして見れば、付き合う前の楽しい雰囲気や

相手へのやきもきする距離感なんかが見えてその点は楽しかったかなと思います。

特に他人との好きなモノへの理解や共有が

楽しい気持ちに繋がるという描写はしっかり描かれていたので、

この作品を見て恋愛がしたくなる視聴者は多いんじゃないかと思います。

 

また、この作品は作画が非常に良くて女性キャラは皆とても可愛かったです。

今の世のオタクはこんなクオリティの作品を毎期見れるのか・・・

 

 

 

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まとめます。

 

 

言葉はキツイですが、毒にも薬にもならない感じ。

 

 

五条くんのひな人形への想い、喜多川さんとの恋の行方等、

色々消化不良に終わった部分が多く、

この辺りは今作だけでも何かしらの答えというか

一つの決着は見せて欲しかったです。

今期だけだと2人は恋人関係にすらなっていないので

1クール使ってただただ2人が仲良くなっただけというのは物足りませんでした。

この点はドラマ性が全くなかったのも原因かなと思います。

喧嘩もしなければイチャラブとも言い難い感じだったので

見ていて波もなく少々退屈でした。

キャラクターの可愛さは目を見張るものがありましたが、

前述の通りギャルとオタクという2つの要素は

あまりマッチしてなかったように思いましたね。

 

 

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コスプレを題材にした物語はまぁまぁ描けていたかなという感じですが、

個人的には折角なんだからもっと見せて欲しかったです。

コスプレって、単語は聞けども他ではあまり大きく取り上げない点なんだから

他作品と違いを出す意味でももっと見たかったですね。

 

 

ただ、コスプレの魅力の良いところ「だけ」を描いているのは少々気になりました。

五条くんはひな人形の頭師になる為ずっと努力してるけど

全然上手くいかないと言ってたのに、

最初のコス衣装を作った後は全くつまづく事なく新たな衣装や小道具まで作っていて

そのどれもがその道の王者(紗寿叶)が

クオリティに一目惚れするレベルに仕上げているので、

もうちょっと状況や腕前に説得力を持たせて欲しかったです。

 

この不満点って、喜多川さんがもっと絡んできてくれれば説得力出るんですけど、

この辺りのコス描写って五条くんと喜多川さんって別々に動いているのが原因で、

2人が会った時にはもう何もかもが上手くいってるのもなんだかなという感じでした。

折角お互いが他人とは共有し辛い事を2人で共有しているのに

バラバラでやってたら一緒にやる意味なくね?って印象を持ってしまいました。*3

 

 

 

まぁ、この作品は皆優しい人達ばかりなので

良いところだけを描いた方が作風的には良いのかなとも思いました。

どちらかというとコスプレを良く知らない人向けになっているので

この作品を機にコスプレに触れてみるのも全然アリだと思います。

そういう意味では興味を持ちやすい作品だと思います。

 

 

もろもろ書きましたが、全編心穏やかに平和に見れるので

誰にでもオススメしやすい作品かなとは思います。

ただ、この作品が今後2期があるかはわかりませんが、

もし2期があるならば今回もろもろ書いた辺りは

しっかり改善していて欲しいところです。

 

 

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個人的オススメ回は5話。

コスイベの楽しさや初イベ参加あるあるをしっかり描けていたと思います。

 

 

 

*1:特に序盤は童貞さが全開で見るに堪えなく、途中からマシになりましたが、11話のオナニーを思わせる描写とかは最悪だった。

*2:一応見せてはいたけどこの時はコスイベ期限の方が話の比重としては上だった。

*3:これは別に終始2人で一緒にいて作れという意味じゃなくて、

ただ単純に話に説得力を持たせて欲しいというだけなので勘違いしないで欲しい。