追悼~団時郎~

 

これまではこういった記事は書かぬよう

あえてスルーしてきましたが今回はちょっと特別。

 

 

先日俳優の団時郎氏が亡くなったというニュースを見て

非常に大きな悲しみに包まれました。

昭和のウルトラ戦士を演じた主役達は

歳を重ねてはいれども皆ご存命だったのですが、

その中でもまだ若い方である団次郎氏が

まさか一番最初にウルトラの星に旅立つなんてショックでした。

 

 

僕にとって団時郎氏は

帰ってきたウルトラマンこと郷秀樹そのものでした。

 

作中を視聴している人はご存知と思いますが、

団時郎氏演じる郷秀樹は

非常にハンサムな顔立ちにスラっとしたルックスで

どこか天の上の人のような見た目なのに、

性格は非常に人間らしく

近所のお兄ちゃんのような優しさを兼ね揃えていて

男兄弟のいない僕にとってはまさに理想のお兄さん像でした。

序盤こそ人としても戦士としても未熟ですが

物語と共に成長していく郷秀樹というキャラクターを

団時郎氏は見事に演じ僕の心にその生き様を残してくれたのです。

 

 

sosiganight.hateblo.jp

 

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これまで帰ってきたウルトラマンについては

万人向けに2つの記事を書いていますが、

帰ってきたウルトラマンは僕にとって少々特別な作品なのです。

 

 

子供の頃近所に映画館がまだあった頃

父と姉と一緒に見に行ったのが

帰ってきたウルトラマンの4話でした。

単発のテレビ版を何故劇場で視聴出来たのか

今となってはわかりませんが、

キングザウルス3世に負け

一人特訓に明け暮れる郷秀樹の姿は今でも覚えています。

 

そして小学生の頃衛星放送で偶然見たウルトラマンエース

その初視聴が第10話の「決戦!エース対郷秀樹」でした。

この時の郷秀樹はアンチラ星人扮する偽物でしたが

特徴的なメイクやザイゴンとエースの闘牛対決といった

非常に印象的な回でした。

 

 

そして、歳を重ねる中で

僕はウルトラシリーズから何度か離れた事があるのですが、

高校生の時に僕を再びウルトラシリーズに呼び戻してくれたのが

帰ってきたウルトラマンでした。

当時レンタルビデオショップで偶然借りた

11話~14話を繰り返し視聴し

帰ってきたウルトラマンならではの

世界観が強烈に印象に残りました。

特別な派手さや要素がないのに

どこかしら重厚感や重々しさのある作風に

子供と大人の狭間な年頃の僕の心は鷲掴みにされました。

 

 

そしてウルトラマンメビウス

僕は世間ほどこの作品を手放しで褒める評価をしていませんが、

デスレムと人間相手に迷うメビウスに寄り添う姿は

まごう事無くあの郷秀樹そのものでした。

 

 

他にも郷秀樹は

ウルトラマンタロウウルトラマンレオにも客演している為

第2期ウルトラシリーズでは全てに出演しています。

帰ってきたウルトラマン最終話で

光の国に旅立った後の郷秀樹は

それまでの人間らしさ溢れる郷秀樹ではなく

帰ってきたウルトラマンことウルトラマンジャックとしての姿であり

戦士として成熟したキャラクターでしたが、

各作品に沿った郷秀樹を演じ物語を彩ってくれました。

そんな人物像を演じられたのは

他ならぬ団時郎氏の魅力があってこそでした。

 

 

役者にとって一つの役で評価されるのは

手放しに喜ばれる事だけではありません。

勿論団時郎氏の他のキャラも演技も僕は大好きです。

ただ、僕にとって団時郎氏は郷秀樹であり、

まぎれもなく僕のヒーローで理想のお兄さんでした。

そんな俳優がこの世からいなくなってしまったのは

非常に悲しいです。

ですが、人は生きている限り生きなければならない。

思えば郷秀樹も数々の悲しみに明け暮れても

悲しみに負ける事なく人間を最後まで理解したうえで

最後まで戦い抜いていました。

 

ここ数年は特に悲しみに負けそうになったり

憎しみに包まれる日々が続いていましたが、

あらためて、彼のように負けない不屈の心を持って

日々を生きていきたいと思いました。

 

 

そして、最後に。

団時郎氏のご冥福をお祈りいたします。

ウルトラの星に旅立っても

これからも僕のヒーローでい続けて下さい。